障害児のランドセル選びはどうする?購入前に注意しておきたいポイント【障害児の就学準備】

当ページのリンクには広告が含まれています。
障害児のランドセル選びはどうする?購入前に注意しておきたいポイント アイキャッチ画像

小学校入学の一大イベント(?)、ランドセルの購入、いわゆるラン活
発達障害・知的障害・身体障害など障害のあるお子さんについて、ランドセルどうしようかな…と考えている親御さんも多いでしょう。

昔からの約束で、ランドセルはお家のおじいちゃん、おばあちゃんがプレゼントするご予定のご家庭などもあるかもしれません。

でも、ちょっと待って!障害のあるお子さんならではの、気をつけたいポイントについて、我が家の経験談をお伝えします。

 「選び方は分かったので、具体的なおすすめ商品が見たい」という方は、障害児のランドセル&リュックおすすめ18選で、実際に比較した18点を価格・重さ・特徴つきでまとめています。あわせてご覧ください。

目次

就学先によってランドセルの選択肢が変わることも

障害のあるお子さんの場合、就学先を地域の小学校(通常級、支援級)にするか、特別支援学校にするかによって、ランドセルの選択肢が変わる可能性があります。

具体的な例を挙げると…

  • 支援学校は、ランドセルが必要でない場合もある。
    …通学しているお子さんの実態に合わせて自由だったり、リュック指定があったりなど。
  • 支援学校では、通学のときの荷物の量が変わる場合もある。
    …教科書を持ち歩かなくて良い(置き勉、または教科書自体使わない)、手提げは使わず全ての荷物をランドセルに入れるなど。
  • 支援学校の場合は、遠方のため通学手段がバスや車などになることが多い。
    …地域の小学校に比べて、徒歩移動の機会が少ないかもしれない。

支援級と支援学校で迷っているご家庭は、土地柄によっては地域の学校のお子さんたちがどんなランドセルを使っているのかも気になるところだと思います。

支援学校を視野に入れているご家庭は、学校見学のときに
通っているお子さん達がランドセルを使っているかどうかや、
普段(月曜・金曜と、他の平日)の荷物の量を聞いておくと良いです。

我が家も入学先の支援学校に意気込んで聞いたら、「普段は筆箱と水筒くらいですよ」と言われてズッコケました。笑

いずれにしても、障害のあるお子さんのランドセル選びは、多くは就学相談と並行して行うことが多くなります。
年中さんから動き出したりなど早い人は早い「ラン活」ですが、就学の方向性を見定めながらの選択になるので、一般より慎重な進みになるでしょう。

(もちろん、就学相談で忙しくてしばらくはランドセルどころじゃないという身も蓋もない現実もあります…^^;)

ランドセルを買うことへの希望、要望があるか

我が子はもうすぐ一年生。「◯◯色のランドセルがいい!」と目を輝かせる我が子を連れて、展示会や店舗の売り場にランドセルを見に行く…。
息子が誕生して、一度は思い描いた憧れのシーンですが、現実はなかなかこうは行きません。

・お子さん自身がランドセルを欲しがっている
・きょうだいや年上の親戚・お友達がいて、既にランドセルを見慣れている
など…
お子さんの中でランドセルに対するイメージが既についていたり、ボンヤリとでも好みや希望があるなら、
あとは機能面とのすり合わせになるので、購入のプロセスはポジティブに進めやすいように思います。(なので、この項目は読み飛ばしていただいて構いません;)

けれども、我が家の息子がそうだったのですが、

  • 好みや希望などの表出が難しい
  • ランドセルが謎の物体(でかくて重くて硬い)にしか見えない
  • 未知の物や、持ち物が変わることへの抵抗感が強い

といった状況だと、気を抜くとランドセル選びが迷走する罠が潜んでいます。汗

  • 展示会や売り場でどれがいい?なんて訊いても興味ゼロ、下手すると脱走
  • 試着やレンタルをしても「なんでこんな重い物を背負わされにゃならんのだ」とばかりに渋い顔、薄い反応…
  • 好きな色も不明…

地味に心が折れます。^^;

機能面の比較だけだと、どのランドセルも一長一短で決め手に欠けるなぁ…

あまり喜んでないみたい…
もしかして、ランドセルを買いたいのは親のエゴなんじゃないだろうか…

↑私はこんな風に迷い込んで、年長の夏に動き始めたのにすぐ一旦お休みしました(結局年明けに買いました)^^;

そもそも本当に「ランドセルは必要なのか?」と常識を疑うことから考えないといけないのが、障害児のランドセル選びです。
また、本人だけでなく家族にもそれぞれランドセルに対する思いがあって、その違いや温度差が予算の話をするときに表面に出てくることもあります。

ここ数年は、リュック型のランドセル布製のランドセルなど多様な商品が次々に登場し、以前ほど「一般のランドセルが当たり前」な雰囲気は薄れてきていますが、それでも就学を控えたご家族の方々が一度は悩むポイントの一つというのは変わらないと思います。

  • ランドセルが欲しいか、ランドセルでなくても構わないのか
    (記事の他の項目もご参考に…)
  • 家族はランドセルを買ってあげたいか、どれくらいの価値を感じているか
    (家族それぞれの思いを互いに確認)

具体的なハックがあるわけではないのですが、
ランドセルについて調べ始める前に一度、家族で軽く話し合って気持ちの棚卸しをしていただけると、どんな選択をするにしてもその後の行動に迷いが少なくなるかと思われます。

ちなみに息子、購入時は興味ゼロ、見るのも嫌がって全く近づいてくれなかったのですが…

入学後にクラスの友達が皆ランドセルを背負っていた光景を目にして、
「ここ(学校)では皆ランドセルを背負う決まりなのである」的なルールが本人の中でインストールされたようです。笑

入学式の翌日から、あれほど嫌がったのが嘘のように毎日背負って今に至ります。。

ランドセルを選ぶときに検討したいポイント

障害のあるお子さんのランドセル選びにあたっては、特に本人の体に合っているか、本人が使い続けられるものかなど本人の状態に合わせて選ぶ視点が必要になります

作業療法士理学療法士の療育を受けているなど、助言を得られる機会がある方なら、事前にお願いすると良いです。
体幹バランス、フタを開け閉めするときの手先の動きなどについて評価してくれると思います。

下記に、息子や周りの友人がランドセルを選ぶときに考慮したポイントを羅列してみます。
ちなみに、我が家は下記のいずれのポイントも、青のボックスに記載した方を選択しています(ちなみに我が家の息子は体格は標準・注意散漫・低緊張で体幹フニャフニャの多動児です)。

軽さか、頑丈さか

軽さ重視
  • 水筒をランドセルに入れたい(斜め掛けが出来ないなど)
  • 荷物が多い
  • 歩く距離が長い
  • 体幹が弱くバランスを取りづらい
  • 体への負担を和らげたい
頑丈さ重視
  • すぐ成長するのである程度重くても構わない
  • 本人の動きが激しいのでタフさが欲しい
  • あちこちぶつける可能性がある
  • ランドセルの中の持ち物を守りたい

フタの開閉部分(ロック)

市販品のままで良しとする
  • 本人がある程度器用(最低限の操作ができる)
  • 予算を抑えられる
違うパーツで工夫する
  • マグネット式で指先を使わなくても開閉できる
  • マジックテープ式で軽量化+開閉しやすい

ポケットや収納の数

少ない方がいい
  • 荷物がそれほど多くない
  • しまい込むと見失う
  • 取り出しやすくしたい
多い方がいい
  • 物の定位置が決まっていると安心する
  • 整理整頓でき中がごちゃつかない

フタ(カブセ)の形

全カブセ(標準のタイプ)
  • 商品の選択肢が増える
  • 荷物を詰め込んでもフタで抑えられる
  • 交通安全用の黄色いカバーや、市販のランドセルカバーを使用できる
半カブセ・カブセなし
  • カブセが減る分ランドセルが少しでも軽くなる
  • フタの開閉部がよく見えるので操作しやすい
  • 本人が荷物の出し入れをするときフタが邪魔になりにくい

反射板の多さ

なくても良い(標準でOK)
  • 暗くなる時間に登下校することがなさそう
  • 基本的に保護者か支援者の送迎がある
多めに欲しい
  • 自力通学、または今後自力通学の予定
  • 歩いて移動する機会が多い
  • 学年や通学距離によっては冬は暗くなることも

予算

安く抑えたい
  • 本人が使い続けてくれるか分からない
  • 途中でリュックなどに変更したい
  • 放課後の予定によって使い分けたい
  • 型落ち品なら安く購入することができる
予算は気にせず選びたい
  • 本人に合ったものをオーダーで作りたい
  • 負担の少ない素材など高くても良い物にしたい
  • 長く大切に使いたい

肩ベルトの工夫

肩からのベルトのずり落ちや安定性が心配な場合は、ずり落ち防止のチェストベルトを購入すると良いです(最初からセットで付属してくるものもあります)。
硬さや軋みが気になる場合は、オーダーメイドでのベルトの素材変更や、ナイロン製のランドセルなどを検討しても良いかと思います。

また一般的な市販のランドセルでも、近年や最新のモデルでは肩にかかる負担が軽くなるよう工夫されたものもあります。

大きさ(横幅)

A4フラットファイルが入るサイズは現状必須かなというのが、入学しての実感です。
学校によりますが大判の教科書や、フラットファイルの連絡帳など、大きいサイズのものが意外とあります。

我が家の息子の例(支援学校)ですが、入学して分かったのがお便り袋が大きいということです。

A4で配布されるプリントを本人が楽に出し入れできるよう、更に余裕をもったファスナー袋に入れるため、実際はA4より2回りくらい大きいサイズになっていました。

お便りなので曲げれば入るのですが、上手に荷詰めできなくて息子はたまに癇癪を起こしているので、もうちょっと余裕があったらな~と思っているところです。

車いすやバギーを使用する場合

持ち手やハンドルにランドセルを掛けて移動する機会がある場合は、オーダーメイドで横型のランドセル車いす用のフックがあるランドセルにするのも便利です。通常の革や合皮の肩ベルトは結構かさばるので、素材変更を検討しても良いかと思います。

また、低学年向けのランドセルやリュックは背負いやすいようコンパクトなつくりのものが多いですが、荷物が一つにまとめられるように大きな容量のアウトドアリュックなども便利です。

リュックという選択肢も

ランドセルを買うよというご家庭でも、一度はご検討いただきたいのがリュックです。
特別支援学校だとリュックで通学しているお子さんは多いですし、荷物の重量化が進んでいる昨今では、通常の小学校でもリュックを採用している地域もあると聞きます。

リュックは、

  • ランドセルより安価なものが多い
    …成長や好みの変化に合わせて買い直しがしやすい
  • 素材が柔らかく体への負担が少ない
    …ランドセルの硬さが苦手なお子さんにも
  • ランドセルよりかさばりにくい
    …交通機関内など人の多いところでも邪魔にならない
  • なにより軽い!
    といった利点があります。

登山用やアウトドア用のリュックは、容量も大きく丈夫に作られています。
また、今はランドセルの代わりとしてのリュックの需要も増えていますので、各メーカーが良いものを次々出しています。

注意点としては、以下のようなものがあります。

  • 防水の程度がリュックによって異なる
    …学校生活でどのくらい雨に濡れる機会があるか(通学時の交通手段など)によってはチェックが必要です。
  • リュックによっては、ランドセルと違って自立しないものも
    …置くとフニャっとなってしまうと出し入れしにくいかも。お子さんがご自分で支度をするのに、自立していた方が出しやすいよという場合は、中身を出し入れするときの様子も確認しておかれると良いです。
  • リュックによっては、開け閉めの操作がランドセルより複雑なものも
    手先が器用なお子さんであっても、新1年生が難なく操作できそうな作りかどうかという点は、注意が必要かと思います。

ランドセルを購入する予定のご家庭でも、学年が進むなどしてリュックがセカンドチョイスに浮上することもありますので、一度は情報をざっとでも見ておかれることをオススメします。

我が家も、2年生~4年生あたりでランドセルからリュックに移行するつもりで購入しました。

人からもらったものは処分・変更しにくい

こんなことを書くのもどうかと思いつつ書いてしまうのですが…^^;

大人が思い描いたようには、簡単には運ばないのが障害児育児。
ときには短期間のあいだに、目まぐるしく状況が変わるのも障害児育児。

ランドセルを使ってくれない…
体に合わなくなった…
通学方法が変わった…
転学した…
などなど。

入学のお祝いなど、人にもらったものだと、上手く行かなかったときの立ち回りが結構難しいです。
買ったときは一生懸命考え抜いたベストな選択だったとしても、時が経つと本人の状態や環境などの状況が変わっていることもあり得ます。

  • 「もらったものだし、会ったときに使ってないと悪いかな…」
  • 「完全に使わなくなってしまったけど、簡単に処分するわけにもいかない」
  • 「良いランドセルだけど、本人があんまり背負いたがらないから結局いつも私が持ってる…」

せっかく買ってくれたんだし…というフレーズが頭をよぎながら毎日支度を促すのは、親子ともになかなか大変です(T-T)

ランドセルの選択は、親御さんが購入する場合、お祝いなどでいただく場合のいずれであっても、お子さん自身や、普段お子さんの様子をよく見ている親御さんと一緒にゆっくり検討されるのが良いかと思います。

我が家は、話し合いの結果「ダメだったら潔く諦めてフリマで売り飛ばすことにしよう」と決めて、あんまり高くないものを買いました。笑

ランドセル購入に補助が出ることもある

特別支援学校特別支援学級に通うお子さんの場合、「特別支援教育就学奨励費」という制度で、通学にかかわる費用の一部が補助されることがあります。これは全国共通の制度です。

遠方に通わないといけなかったり、安く流通している市販品を使えなかったりなど、
一般のお子さんよりも何かと費用がかかる障害児の育児では
大変ありがたい制度です。

特に新入学の年は、交通費や通常の学用品などの他に「新入学児童用の学用品・通学用品の購入費」として、通学に必要となるランドセルなどのカバン類も補助対象となります。
各ご家庭の所得などによって補助されるかどうかが決まるため、全員同じではないのがつらいところなのですが…もし利用できれば大きいです。

書類提出後に後から還付を受ける形の支給なので、一度は保護者が全額を支払う必要があるのですが、それでも補助があるのとないのでは、ランドセルの予算感にも影響するのではと思います。
例えば、「ランドセルは型落ち品を購入するつもりだったけど、障害児用のオーダーに挑戦してみようか…」といったことや、「補助で戻ってきたお金で、状況が変わったときのセカンドランドセルを検討しようか…」といったこともあるかもしれません。

もらえるかどうかは家庭によって違う

補助の対象になるかどうか・いくら補助されるかについては、世帯の収入状況などによっていくつかの段階があり、入学後に毎年判定されます。
限度額の範囲内で、実費の全額を補助
限度額の範囲内で、実費の半額を補助
・教科書代、交通費など一部の経費のみ補助(ランドセルの補助は出ません泣)
など、各段階ごとに条件が設けられています。

判定の基準は所得だけでなく世帯構成人数居住地域などの細かい要素も関わるため、「うちはもらえるのかな?」は、正直、申請してみないと分からない部分があります。

ここがこの制度の難しいところで、家庭によってもらえたりもらえなかったりの差があります。
お家の収入にかかわるので、なかなか保護者同士でも話がしづらい部分ではあります…^^;

制度の詳しい内容・対象範囲・申請方法は、お子さんの通う(予定の)学校や、お住まいの自治体の教育委員会にご確認ください。
学校から、入学説明会の時や入学式の時などに「就学奨励費のお知らせ」といった書類が配られると思いますので、入学後の確認でOKです。

ただひとつだけ、入学前にしておくことがあります。それが次の項目です

購入時に気をつけたいこと

入学前にしておくこと——それは、ランドセルや入学用品を買ったときのレシート(領収書)を、捨てずに保管しておくことです。
「なぜ?」を理解するために、まず就学奨励費がどんな流れで支給されるのかを見てみましょう。

STEP
制度利用の申請

学校から配られる書類で申し込みます

STEP
判定結果が出る

世帯の状況などに応じて支給区分が決まります

STEP
購入品のレシート提出

保管しておいたレシート・領収書を提出します

STEP
支給

手元に届くのは、最初の申請から数か月後です

ランドセルの場合、入学用品であることから通常の順番と違って「申請前に先に購入する」形となります(上履きなども同じですね)。
しかも購入の時点では対象になるか分からないので、「あとから対象と分かったのに、レシートを捨ててしまった…」となりがちです。
だからこそ、購入時のレシートや領収書は、とりあえず取っておくのが正解です。

レシート(領収書)には、次の項目が明記されているかをご確認ください。

  • 購入年月日
  • 品名(ランドセルやリュックなど具体的な品名が書いてある状態)
  • 購入額

ちなみにネット通販で購入した場合は、購入明細や領収書を印刷して提出する形となります。

大型店舗などで多いのが、品名に「学生用品」とか「ガクヨウヒン」とか書いてあるパターンです(何を買ったかが分からない泣)。
レシートをもらったら、具体的な品名が書いてあるかどうかその場でチェックすることをオススメします…!

高くて買い直ししにくいランドセルも、補助があることで柔軟な選択をしやすくなる恩恵もきっとあるでしょう。
支給額の判定がある以上、最初から当てにできるものではないのですが、ご家庭によっては少し助かることもあるよということをお伝えできればと思います。

良い選択ができますように

人生に一度きりの、小学校への入学。
ランドセルの購入についても、一人ひとり様々な思いがあることと思います。
そしてお子さんにとっては、これからの長い時間を共にする大切な道具でもあります。

体への負担や、不便なことができるだけ少ないもの、それでいてお子さんが喜んで使えるものを選びたいという親御さんの気持ちは、どんな選択であれきっと良い結果を生むのではないかと私は思っています。

親子ともに納得のいくものが見つかりますよう祈っております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

とりもとのアバター とりもと 元ケアマネ・社会福祉士 / 障害児育児中

高齢者福祉の現場で12年働いた元ケアマネ・社会福祉士。障害のある一人息子の育児中。
息子の育児や療育を通して感じたこと、経験したことを忘れないうちに書き留めておきます。ほか、育児に追われて空白になっていた自分の好きなこと(ハンドメイド)もぼちぼちと。

目次