手帳を持っているとハガキがもらえる?
障害者手帳や療育手帳を持っている方への支援は様々なものがありますが、意外と知られていないもののひとつが、この郵便局による「はがき」の無償配布です。
「青い鳥郵便葉書」といいます。
知らなかった・・・!!
うちの子も手帳持ちだけど、もらえるのかな!?
「青い鳥郵便葉書」とは?
「青い鳥郵便葉書」とは、
「青い鳥をデザインしたオリジナル封筒に、通常はがき20枚を封入したもの」です。
日本郵便株式会社が、重度の身体障害者・知的障害者で希望される方に対して配布しています。
「青い鳥郵便葉書の無償配布」は、1976(昭和51)年度に当時の厚生省が提唱していた「身体障害者福祉強調運動」に合わせ、身体障がい者および知的障がい者の福祉に対する国民の理解と認識をさらに深めることを目的として実施して以来、社会貢献のための取り組みの一つとして継続しています。
日本郵便株式会社 プレスリリース(2023年3月14日)より引用
これを機会に、はがきのやりとりを楽しんでいただければ幸いです。
日本郵便株式会社の社会貢献の一環として行われているもので、あって当たり前のものではないですが、それでももらう方としては有難いものです。
「青い鳥郵便葉書」をもらえる対象者は?
「青い鳥郵便葉書」を申請できるのは、「重度の身体障がい者」「重度の知的障がい者」となっています。
具体的には以下の通りです。
- 身体障害者手帳に「1級」または「2級」の表記がある方
- 療育手帳に「A」または「1度」もしくは「2度」の表記がある方
というわけで、手帳取得者の中でもより重めの判定の方のみが申請できる形となります。
手帳があれば、誰でももらえるわけではないんですね・・・!!
ハガキをもらえるのはいつ?期限は?
青い鳥郵便葉書の配布は、年に1回のみです。
また、対象者ならいつでももらえる…というわけではなく、申し込みの期間も決まっています。
申し込み期間は、基本的に4月1日~5月末までとなっています。
期間中に申し込みを忘れないようにしなくちゃ…!!
もらえるハガキの種類・枚数は?
配布されるはがきは基本的に無地の、いわゆる普通の郵便はがきです。
以下の5種類があり、うち1つだけ選ぶことができます。
ハガキのサンプルのうちいくつかは、日本郵便の↓下記のページで確認することができます。
もらえるハガキの枚数は、一律20枚です。
上記の5種類のハガキから、いずれか1種類・20枚のセットとなります。
「胡蝶蘭を10枚と、あとインクジェットを5枚と・・・」
といったもらい方はできないんですね…!
ハガキをもらうには?~実際に申請してみた~
青い鳥郵便葉書をもらう手続きは、どのような流れで進むのでしょうか?
実際に申請してみました。
ステップ1:郵便局宛てに申し込み
青い鳥郵便葉書の配布申し込みは、例年4月~5月、各郵便局にて受け付けています。
申し込みには、二通りの方法があります。
- 郵便局の窓口にて直接申し込む
- 郵便局宛てに、書類を郵送する
郵送で申し込みたい場合は、
日本郵便のホームページに、申し込みの要項と申し込み用紙がPDFでダウンロードできるようになっています。(下記のリンクの「別紙」とあるのが申し込み用紙です。)
申し込み用紙に手帳のコピーを同封して、最寄りの郵便局宛に郵送すると、窓口に出向くことなく申請を済ませることができます。
我が家は、郵便局にて直接申し込みました。
郵便の受け付けや切手の購入などを取り扱っている窓口に行き、手帳を提示しながら「青い鳥郵便葉書の申し込みをお願いします」でOKです。
申し込み書類には、手帳の種類と等級・対象者の氏名と住所・申込者の氏名と住所・希望するハガキの種類などを書く欄があります。
郵送で申し込む場合にダウンロードして記入する書類と同じです。
ステップ2:自宅にハガキが届く
申し込みを済ませたら、あとは簡単。届くのを待つのみです。
申し込み書類に記入した住所宛てに、後日郵便局からハガキが配達されます。
配布が開始されるのは、申し込み期間の開始からしばらく経った後(2023年度は、4月20日から)
となりますので、
早い時期に申し込みをされた方は、配布開始の日付まで待つことになります。
2023年度の我が家は・・・
4月12日に、郵便局の窓口で申し込みました。
配布開始直後の4月21日に、自宅のポストに届いていました(早い!!)
届くまでの日数は、その時々の郵便事情により前後すると思われますので、申し込んだら気長にお待ちいただけると良いと思います。
まとめ
- 重度の身体障害者手帳・療育手帳を持つ人は、郵便ハガキの配布を受けられる
- 年1回、4月~5月に郵便局に申し込みをする
- 申し込みは、郵便局の窓口にて直接でも、郵送でもどちらでも可能
- 申し込み後、指定した住所にハガキが届く
最近はメールやSNSなど通信手段が多様になり、郵便を使うことは昔より減りましたが、あればあったでハガキは便利なものです。
我が家も、何だかんだと毎年使いきっています。(^^;
息子は幼児期の療育での指導で、毎年暑中見舞い・寒中見舞いを書いて送っていた延長で、現在もその習慣を続けています。
息子は郵便の意味を厳密にはまだ分かっていませんが、ハガキの決められたスペースに文面を書いたり、ポストに投函したり…と、毎年少しずつ出来ることが増えています。
成人後も支援に支えられながら生きていくであろう息子にとって、郵便は社会と繋がる大切なツールの一つになるでしょう。
青い鳥郵便葉書を通して、息子が手紙やハガキ、郵便というものに親しんでくれることを祈って、この制度を有難く利用させていただいています。
使い切れず余ってしまった場合には、お近くの社協や、親の会・当事者の会などに寄付すると役立てられることもあります。
息子が加入している当事者の会にも、ハガキの寄付を受け付けているところがありました。ハガキの寄付については、各団体の案内を参照されてみてください。
ぜひ青い鳥郵便葉書のご活用を
障害者手帳を持っていることで受けられる支援やサービスは、様々なものがあります。
ハガキの配布は、他の支援や手当などと比べると、必須のもの・生活に直結するものではないですが、
あれば日々の暮らしに彩りや張り合いが一つ加わるかもしれません。
手帳を取得したばかりの頃は、色々な手続きや毎日の暮らしに追われて、正直それどころじゃないということも往々にしてあるかと思います(我が家もそうでした^^;)。
少し時間が出来たときに、タイミングが合いましたらぜひ利用してみてください。
目まぐるしく変わっていく世の中ですが、郵便を活用する人が増えて欲しい・意義深いこの制度が今後も続いていって欲しいとの願いを込めて、記事を終わります。
参考サイト:
プレスリリース 青い鳥郵便葉書の無償配布