障害のあるお子さんのランドセル選び。「リュックにする?」「オーダーにする?」などなど、我が家もさんざん迷いました。
このページでは、我が家がランドセルを購入するにあたって、実際に検討した候補をご紹介します。
我が家は、この候補の中からふわりぃのランドセルを購入し、今のところ問題なく使えています。
そして今後は、電車通学になるのに合わせてリュックに買い替える予定です。
買い替えの時には、またこのページの候補の中から選ぶつもりでいます(なので、我が家の備忘録も兼ねて記録しておきます笑)。
※情報は、2021年10月現在のものです。
仕様変更、発売中止などの可能性もありますので、ご検討にあたっては公式サイトをそれぞれご確認ください~。
一般のランドセル
まずは、一般的な革(人工皮革)のランドセルから。
ランドセルの利点は、
長年使っていてもへたらず、教科書も傷みにくい(息子は教科書使ってないので、それほど気にしなくて良いのですが笑)ことや、
何より箱型で一目で中身を確認でき、荷物の出し入れがしやすいこと
などがランドセルの良い点かなと思います。
素材の特性上、良いものはそれだけ高くなっていきますが、前年度以前の型落ち品でも良ければ、ネット通販で2万円前後から手に入るものもあります。
我が家の息子の入学予定校(支援学校)はリュックでも可ということだったので、ランドセルの検討候補は少なめです。
最後までリュック型と迷ったあげく、
我が家は「ふわりぃ」の軽量ランドセルの型落ちモデルを通販で購入しました。
ネックは、しっかりとした作りゆえの重さ・厚みなどの身体への負担の心配と、お値段でしょうか…
息子は何だかんだランドセルを喜んで使っていますが、体育のあった日や週の後半などの帰宅時は、やはり背負っていてしんどそうです。
電車やバスを利用する場合に、かさばってしまうのも少し気になるところです(これは支援学校ならではですかね…)。
お子さんの身体面のご様子や通学方法などと合わせて、検討されてみてください。
1.ふわりぃランドセル(協和)
最軽量が900g台前半、他にも1000g前後が複数という、ランドセルにしてはかなり軽量のラインナップがそろっています。
軽量タイプのランドセルはその軽さと引き換えに通常のものより頑丈さが落ちるようですが、それでもリュックと比べれば十分に耐久性があります。
体幹やバランス、体力など身体面に心配のあるお子さんには、軽さはとても大切な要素になります。
ランドセルを買ってあげたい、けれどなるべく軽いものにしたいという場合はオススメです。
2.天使のはねランドセル(セイバン)
牛革
コードバン
有名な天使のはねシリーズ。お値段高めですが、やはり耐久性や質感、細部の工夫などそれだけ良いものがそろっています。
特に、背負いやすさは年々目覚ましい改良がなされているように感じます。
息子の購入検討時にはなかったのですが、現在は「スゴ軽」シリーズという990g~の軽量のラインナップも登場しています。
1000g台のランドセルでも背面のクッションや肩ベルトの形状に工夫のあるラインもあり、これなら息子も楽々背負えたんではないかな~、と思うくらいです^^;
3.フィットちゃんランドセル
牛革
ラインナップ豊富で、お値段と丈夫さのバランスがとても良いです。
最新モデルでは、肩ベルトに「楽ッション」という肩への当たりを軽減する工夫がされています。
セイバン(天使のはね)の工夫とは感触がまた違うので、実際に触って比べてみていただけると良いと思います。
オーダーメイドランドセル
障害のあるお子さん向けに、一人一人のニーズに合わせたパーツを組めるオーダーメイド型のランドセルもあります。
「ふわりぃ」を展開している協和の「オーダーメイドUランドセル」をご紹介します。
4.障がい児用オーダーメイドUランドセル
ナイロン(ベルト部分選択可)
「ふわりぃ」と同じく協和が提供している、障害児用のオーダーメイドのランドセルです。
息子の学校のお友達は、このオーダーランドセルの子がとても多いです。
余計な装飾を省いたり、重みのあるパーツを変更したりして軽量化しているお子さんが多く見えます。
ランドセル本体は普通のクラリーノ、肩ベルトだけリュックのようなナイロン製に変更しているお子さんもいます。(これは正直うらやましいと思ってます笑)
我が家も検討したのですが、息子がランドセルを使ってくれるか分からず予算を掛けない方針に決めたので見合わせました^^;
といっても、フルオーダーと違ってものすごく高い訳ではないです。
4万円台後半~すべてのオプションを付けても6万円台と、普通のランドセルを買うのと比べて負担が重くなりすぎないような価格設定がされています。
最新モデルのランドセルを買えるくらいには予算があり、かつ時間もあるよというご家庭ならば、ぜひご検討いただけると良いと思います。
注文締め切りは、1回目が9月末、2回目が1月半ばとありますので、就学相談の合間にお早めにご注文ください。
リュック型ランドセル
ここでは、我が家が最後まで検討候補にしていたリュック型ランドセルを7点挙げておきます。
(色々な形状のものがありますが、一般的な革のランドセルに対しての分類として、ここではまとめて「リュック型」と表記させていただきます^^;)
ここで挙げているリュック型ランドセルの多くは、「従来のランドセルは重いor負担が大きい」という点から出発しているので、軽さや体への負担減が最も重視されたつくりになっています。
反面、操作性や耐久性は、結果的に革のランドセルに比べ二の次になってしまいます(素材の性質上、仕方ないですね;)。
少しコツの要る留め具の形状や、柔らかさと引き換えのへたり具合など…。
開け閉めや荷物の出し入れの動作の際に難があると、背負いやすくても使いづらいものになってしまうので、お子さんに合っているかどうか確認が必要です。
購入前にレンタルのサービスがあるメーカーも多いので、ぜひ一度お試しすることをオススメします。
耐久性を考慮して、数年ごとに買い替えながら使っていく場合は、お値段との兼ね合いも重要になってくるかと思います。
革のランドセルより安価であることもリュックの利点の一つですが、中にはお値段がランドセル並みにするものもありますので、バランスを見ながら検討されてみてください。
とはいえ、ランドセルで実際に通学してみると、やはり「軽い」「背負いやすい」の利点は大きいです。
我が家も次はリュック型に買い換えるつもりでいます!
5.ランリック
リュック型ランドセルといえば…で一番に思い浮かべる人も多い、京都発の「ランリック(ランリュック)」(株式会社マルヤス)。
子ども達にランドセルに代わる安くてよい鞄を…というリュック型の先駆けで、ザ・学校指定品といった感じの風情です。
「ランリック」「ランリックⅡ」の2ラインあり、「ランリック」の方が700g前後~とより軽いです。
この2つのラインは、カブセ(フタ)をめくった後の、中の開口部の作りに違いがあります。
・「ランリック」…開口部を紐で絞るタイプ
・「ランリックⅡ」…開口部をスナップボタンで留めるタイプ
どちらも、中はしっかり箱型になっていて見渡しやすいです。
カブセ(フタ部分)の留め具が少し操作しづらいかもなので、お子さんの手で扱いやすいかどうか確認が必要です。また、防水もカバーがあった方が安心ですが、専用カバーの着脱は少しお手伝いが必要かもしれません。
交通安全がコンセプトにある通り、車から見つけてもらいやすいデザインは、注意が飛び散りがちな息子にはありがたいです。
6.ナップランド
小樽発の「ナップランド」(バッグのムラタ)。ランリック同様、これも有名ですね。
小樽という土地柄、坂道や雨天・降雪時にも通学しやすいようにとの工夫がされています。
フタの留め具の操作も力が要らず、よく見える位置にあるので比較的開閉しやすくできています。
ちょっとツマミが小さそうですが、手指でのひねり動作ができれば…といった感じです。
特に魅力なのは、どれを取っても7,700円という値段です。
選んだものが上手くいくかどうか分からない、環境も本人の状況も変わりやすい障害児育児にあっては、良心的な価格にありがたさを感じます。
我が家のセカンド購入の有力候補のひとつです。^^
7.Dランド
ダイワホーサン「Dランド」。幅広い年代向けのカバンを展開していますが、小学生向けのものにはランドセルとして使用できるデザインが複数ラインナップされています。
我が家が注目したのは、その中の1つ、「DY-01 パカラン」(税込15,800円・750g)です。
カブセ(フタ)の開閉がマジックテープになっていて、お子さん一人で操作しやすいです。
カブセを開けると中はファスナーで閉じられていますが、ファスナーに大きめのリングが付いているので、指を引っ掛けて引けば開閉できるようになっています。
個人的にDランドで良いなと思うのは、しっかりした持ち手が付いている2Wayタイプが多いことです。
電車やバスではリュックは下ろして乗りますが、このときに手提げスタイルで持ちやすいと結構便利です。また、息子は学校帰りの通院が結構あって院内で親が持ってあげることも多いので、そんなときも地味に便利。
「DY-01 パカラン」の容量は13.8リットルと、小学校低学年向けかなと思います。
これ以外にも、高学年向けなどランドセルとして使えるリュックが複数ありますので、公式サイトを覗いてみてください。
8.ことゆくラック
小学生のお子さんを持つ親御さん方が、当事者目線から立ち上げて始まった「ことゆくラック」(ことゆく社)です。
リュック型のランドセルにはいわゆる「塾カバン」的なビジュアルのものも多いですが、こちらは見た目はかなり一般のランドセルに近くなっています。
23年モデルから新しくなり、
・通常サイズのベーシックサイズ(マグネットホックモデル)(税込31,900円・680g~770g)
・高学年向けのLサイズ(税込33,000円・740g~890g)
の2種類展開となっています。
「マグネットホックモデル」は、カブセの部分がマグネットで簡単に留まるようになっているので、ツマミをひねる動作が不要と扱いやすいデザインになっています。
ネックは、リュック型にしては価格が高いことでしょうか。
値段ももっともな品質ですが、安いランドセルなら買えてしまうくらいの額のお買い物になるので、ぜひ事前にお試し使用をされると良いです。
お問い合わせページから、無料貸し出しサービスの申し込みができます。
22年度モデルは若干お安く、税込29,700円で購入できるようですが、完売次第終了とのことなので、ご検討の方はお早めにどうぞ。
9.ラクサック ジュニア
中高生の身体に負担の少ないものを…というコンセプトで作られた通学カバン「ラクサック」の、小学生向けのライン(フットマーク株式会社)です。
低学年向け(税込9,900円・830g)と、高学年向け(税込11,000円・880g)の2サイズあります。
これも限りなく一般のランドセルに近いビジュアルです。シンプルですっきりしたデザインも良い感じです。
荷物の出し入れの際は、ランドセルと違って横に寝かせた状態で操作することになります。
ランドセルのように上から中を覗き込む構造ではないので、ある程度身の回りの持ち物の扱いに慣れていたり、荷物の整頓に苦のないお子さん向けかもしれません。
逆に、フタの留め具の「マグネットバックル」は、小さいお子さんでも操作しやすいのではと個人的には興味津々です^^。
お試し用に、貸し出しサービスも行っています。
息子も、もう少し成長したら試してみようかな、と思っているところです。
今の息子は、ランドセルの中めがけてドカドカ物を放り込んでいるだけなので…
もう少し本人の成長待ちですね^^;
10.子どもファーストランドセル
BeMeeの「子どもファーストランドセル」。とにかく軽い!
550gと、調べた中ではかなりの軽量です。我が家もかなり検討しました。
フタが、1アクションでガバッと開いて中が見えるのも良いです(開けてすぐ中身が見えるのは、我が家の息子にとっては大事)。
開け閉めはファスナーになるので、ファスナーの操作ができるお子さんであれば…といった感じです。
ネックは、軽量さと引き替えではあると思うのですが、若干小さいことでしょうか。
内側寸法が高さ 32.0cm,幅 23.5cm,マチ11.5cmとなっています。
息子の学校の連絡帳は、A4フラットファイルをさらにファスナーケースに入れたものになっているので、おそらく出し入れするのはかなりキツイものと思われます…^^;
とはいえ徒歩や公共交通機関での通学になる我が家にとって、この軽さは魅力…。
息子の学年が進んで、連絡帳がサイズダウンしたら考えようかなと思っております。
11.ザ・ノースフェイス レクタング
ここまで、ランドセルに寄せたデザインのリュックを中心にご紹介してきましたが、最後にもうひとつ、アウトドア系のリュックをご紹介します。
THE NORTH FACEのキッズリュック。
重さは465gと当記事での最軽量です。軽い!
また、胸の部分と腰の2カ所にベルトも付いているので、背負った時の状態は安定しやすいと思います(しかも、アウトドアブランドらしく胸のベルトにはホイッスル付き)。
容量は17リットルで、背面にタブレットを、サイドには水筒をそれぞれ入れられるポケットが付いています。機能性は抜群。
息子のお友達が使っているそうですが、支援学校小学部低学年の現在としては充分な容量だそうです。
お値段も他と比較するとリーズナブルなので、小学生の間に1~2度買い替え予定とするなら充分かと思います。
Amazon、楽天、Yahoo!の各大手ECサイトで取り扱いがあります。
各ショップによってカラーバリエーションがあったり、値段が多少前後したり、在庫状況がまちまちだったりするようです。
色々見て回られると良いかと思います。
まとめ
以上、ご紹介した11点を表にまとめてみました。
名称 | 価格(約) | 重さ(約) | 備考 | |
1 | ふわりぃ | 4万円前後 ~6万円台 | 920g ~1230g | ランドセル で最軽量 |
2 | 天使のはね | 4万円台 ~9万円前半 | 990g ~1330g | スゴ シリーズ |
3 | フィットちゃん | 4万円前後 ~8万円台 | 1100g ~1390g | 楽ッション |
4 | 障がい児用 オーダーメイド Uランドセル | 4万円台 ~6万円台 | 851g ~1300g | オーダー |
5 | ランリック | 9,020円 ~18,920円 | 670g ~970g | 交通安全 カラー |
6 | ナップランド | 7,700円 | 660g | 安い |
7 | Dランド | 12,500円 ~35,600円 | 720g ~1213g | マジック テープ開閉 あり |
8 | ことゆくラック | 31,900円 33,000円 | 680g ~890g | マジック テープ開閉 あり |
9 | ラクサック ジュニア | 9,900円 11,000円 | 830g 880g | マグネット バックル |
10 | 子ども ファースト ランドセル | 9,899円 | 550g | 軽い |
11 | ザ・ノースフェイス レクタング | 8,000円前後 | 465g | 軽い ベルト 2カ所 |
それぞれの利点がある
ランドセルやリュックはそれぞれの素材により特性が出ます。
耐久性・軽さ・操作のしやすさ・値段はそれぞれトレードオフの関係なことも多く、全部実現は難しいです。
お子さんとご家庭の状況によって、何を重視したいか優先順位をつけて選択されることになると思います。
・軽さ
・6年使うか、買い替え前提か
・通学手段
・本人の支度のしやすさ
・背負いやすさ
・予算を掛けるか、リーズナブルに済ませるか
などなど…
ちなみに我が家は、買い替え前提で型落ちランドセルを購入しましたが、息子がランドセルの交通安全カバー(入学した時に自治体からもらう黄色いアレです)に並々ならぬ愛着を示しているので笑、
1年生が終わった後に一度リュック型に替える検討をする予定です。
変更するときには、また記事にまとめたいと思っています。
気負いすぎずに選択を
一生懸命考えるあまりに悩んでしまう親御さんもいると思います(私も結構悩み抜きました)。
けれどランドセル選びの結果によって、即、学校生活が行き詰まってしまうということはありません。お子さんの人生は続いていくものなので、その時々で考えて選択していけばいいんだと思っています(あんまり偉そうなことは言えないですが笑)。
ご家庭によっては購入費の補助を受けられる場合もありますので、気負いすぎず、ランドセル&リュック選びを楽しんでいただければと思います。